アイコン(Icon)ホワイトスポット治療
「アイコン(Icon)」とは、歯を削らずに、歯の白い斑点やシミの様な白濁(はくだく)を改善する低侵襲な審美治療のことです。歯の表面に現れる白い斑点「ホワイトスポット」は、初期むし歯やエナメル質形成不全などが原因です。従来は削る治療が主流でしたが、ドイツ製の薬剤「アイコン(Icon)」を用いることで、歯を削らずに改善できるようになりました。特殊な樹脂を歯の表面に浸透させることで、白濁部分の光の屈折率を整え、自然な見た目に近づけます。痛みもほとんどなく、審美性の高い治療法です。
ホワイトスポットとは?
ホワイトスポットとは、歯の表面に現れる白く濁った斑点のことを指します。これはエナメル質の一部が脱灰(ミネラルが失われる現象)したことにより、光の屈折が乱れて起こる現象です。原因には、歯の萌出時に起こるエナメル質形成不全や、矯正装置の装着中にプラークが溜まったことで起こる初期むし歯などがあります。
一見、表面にしか問題がないように見えますが、放置するとむし歯へと進行する可能性もあるため注意が必要です。特に前歯にできると目立ちやすく、見た目の悩みにつながることもあります。最近では、歯を削らずにホワイトスポットを目立たなくする「アイコン(Icon)」という治療法が登場し、注目を集めています。
従来の治療法とその課題
ホワイトスポットはこれまで、コンポジットレジンによる修復やラミネートベニアなど、歯を削る方法で改善されてきました。しかし、健康なエナメル質を削ることに抵抗を感じる方も多く、「見た目は気になるけれど、削るのは避けたい」と治療をためらうケースがありました。
削らずに治せる!アイコン(Icon)とは
アイコン(Icon)は、ドイツのDMG社が開発した低侵襲な審美治療法で、日本国内でも自由診療として提供されています。この治療は歯を削らず、特殊な薬剤(浸透性レジン)を白濁部分に浸透させて硬化させることで、光の屈折率を均一に整え、ホワイトスポットを目立たなくします。
アイコン治療の流れ
アイコン(Icon)治療は、歯を削らずにホワイトスポットを改善できる画期的な方法です。見た目を自然に整えたいけれど、健康な歯を削るのには抵抗がある――そんな方にとって、非常に適した低侵襲の治療法です。治療中の痛みもほとんどなく、麻酔も不要ですので、安心して受けていただけます。ここでは、初めての方にもわかりやすいよう、アイコン治療の流れをご紹介します。
- 表面のクリーニング
歯の表面を丁寧に清掃し、薬剤が浸透しやすい状態に整えます。 - エッチング処理
専用の酸処理剤を用いて、エナメル質に微細な孔をつくります。 - レジンの浸透
白濁部にアイコン専用の樹脂を浸透させます。 - 光照射による硬化
樹脂を光で硬化させ、仕上げます。
処置時間は1歯あたり30分前後で、痛みもなく麻酔は不要です。
当院では必ずラバーダムを使用いたします

当院ではアイコンによるホワイトスポットの治療時には、必ずラバーダム防湿を行います。アイコン治療では、ホワイトスポットの表面を特殊な溶液で処理し、レジンを浸透させることで、ホワイトスポットを目立たなくします。この過程において、ラバーダム防湿は薬剤が歯肉に浸透するのを防ぎ、治療効果を最大限に高めるために不可欠です。
アイコン(Icon)のメリット
ホワイトスポットの治療というと、「歯を削って詰める」ことを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、アイコン(Icon)は歯を一切削らずに、見た目の白濁を改善できる新しい選択肢です。痛みや麻酔の心配もほとんどなく、自然な歯の色調を取り戻せることから、審美性と快適性を両立した治療法として注目されています。ここでは、そんなアイコン治療の主なメリットをご紹介します。
- 歯を削らないため、身体への負担が少ない
- 痛みがなく、麻酔も不要
- 自然な歯の色調に近づき、審美性が高い
- 仕上がりがなめらかで、着色や汚れも付きにくい
- 初期むし歯の進行抑制にも効果が期待できる
アイコン(Icon)のリスク・注意点
- すべてのホワイトスポットに適応できるわけではありません
変色の深さや原因により、効果が限定的なことがあります。 - 経年劣化による再処置が必要なことがあります
レジンの変色や剥離に備え、定期的なチェックが推奨されます。 - アレルギーのリスク
ごくまれに使用薬剤に対するアレルギーが起こる場合があります。 - 保険適用外の自費診療です
保険では対応しておらず、治療費は自己負担となります。
治療前後の比較(症例写真付き)
治療前は白く目立っていた斑点が、アイコン処置後には周囲の歯になじんだ自然な色合いへと変化します。実際の症例写真では、わずか1回の処置で大きな改善が見られるケースもあります。


- 治療内容: アイコン治療
- 施術費用: ¥44,000
- 通院回数: 1回
- メリット: アイコンは歯を削らずにホワイトスポットを改善できる低侵襲な治療法です。自然な色調に近づけることができ、痛みや麻酔の必要もほとんどなく、審美性と快適性を両立した画期的な方法です。
- リスクと副作用: 日本では保険診療の対象外であるため、自費での対応となります。ホワイトスポットの状態によっては、完全に目立たなくならない場合があります。特に深部まで変質している症例では改善が限定的です。
※効果には個人差があります。すべてのケースで完全に白濁が消えるわけではありません。
よくあるご質問
Q. どんなホワイトスポットでも治療できますか?
A. 浅い白濁には効果が期待できますが、深部まで変性している場合は改善が難しいことがあります。
Q. 一度の治療で効果がありますか?
A. 多くの場合、一度の処置で効果が現れますが、状態により複数回の処置が必要なこともあります。
Q. 色戻りはしますか?
A. 長期的な経過でレジンが変色する可能性がありますが、定期的なメンテナンスで対応可能です。
Doctor’s Voice
「歯を削らない選択肢があることを、もっと多くの方に知っていただきたい」
西新宿・都庁前の歯医者『ラ・トゥール新宿歯科』院長の三宅崇博です。
ホワイトスポットは、見た目の悩みにつながるだけでなく、放置するとむし歯のリスクになることもある重要なサインです。
これまで白濁を改善するには、「削って詰める」という方法しかありませんでした。しかし、健康な歯を削ることには、私自身、いつも慎重になります。
だからこそ、歯を削らずに白濁を改善できるアイコン(Icon)治療に強い価値を感じています。
この治療は、「目立つ白い斑点を何とかしたい」「でも健康な歯を削るのは避けたい」と思っている方にとって、非常に有効な選択肢です。
当院では、患者様の歯を一生涯守るという理念のもと、低侵襲で長期的に安定した治療をご提案しています。
まずはご自身の歯の状態が、アイコン治療に適応するかどうかを正確に診断することが大切です。
気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。見た目の改善はもちろん、心からの笑顔を取り戻すお手伝いができれば幸いです。
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