根管治療

根管治療とは、むし歯が進行し、歯髄に達した場合や、根尖病巣といって歯の根の先端部分にまで感染が及んだ時などに行われる歯科治療です。根管治療では、歯の内部から、感染した歯髄(神経や血管のある部分)を取り除き、空洞となった歯の内部(根管)を洗浄していきます。この根管治療を、再発をできる限り抑制できるように精密に行うためには、非常に高度な経験と技術が必要になります。根管は非常に微細で曲がりくねっており、枝分かれもあったりと、その形状は人それぞれです。そのような中から、歯髄や感染部分を全て取り除かなければならない治療です。しかし、根管治療を行うことで、本来抜歯となっていた歯髄まで感染した歯を残せる可能性が出てくるのです。

当院の根管治療の特徴 ~ 精密根管治療

西新宿・都庁前の歯医者『ラ・トゥール新宿歯科』で行っている 精密根管治療(マイクロエンド) とは、主に虫歯が進行して歯の神経が侵されてしまった場合などに行う治療です。一般的に行われている健康保険適用の根管治療とは、以下の点において違いがあります。日本の健康保険適用の根管治療の水準は、欧米の歯科医療先進国と比較して30年程度遅れている現状があります。当院では、欧米の歯科医療先進国と同等の水準の精密根管治療を提供しており、健康保険適用の根管治療と比較し、 歯を残せる確率も30%程度上がります 

根管とは

「根管」とは、歯の内部にある狭いトンネル状の部分のことを指します。歯の根の部分に位置し、歯髄(歯の神経と血管が含まれている組織)が通っている空間です。根管は歯の中心部から歯の根の先端まで伸びており、歯の感覚や栄養を提供するための重要な役割を果たしています。

根管の構造と機能

根管の場所

根管は歯のエナメル質と象牙質に囲まれた中心部、すなわち歯髄腔内にあります。この腔内には歯髄が存在し、ほとんどの歯は一つ以上の根管を持っています。

根管の機能

根管内にある「歯髄」は、神経組織と血管から構成されており、歯に対して栄養を供給し、感覚を伝える役割を持っています。これにより、熱や冷たさ、圧力などの感覚が感じられるようになっています。

根管治療の成功率

日本の成功率は20~40%程度

日本の根管治療の成功率は、保険治療での成功率を見ると20%〜40%程度と言われています。つまり半数以上の方が再発し、再治療を余儀なくされている現実があります。

一度神経を抜いて枯れ木のように脆くなってしまった歯が長期にわたって残っているという確率は低くなることは容易に想像がつきます。

米国の根管治療成功率

日本の保険診療による根管治療での再発率は60%〜80%以上となります。

これに対して米国では根管治療では9割程度、再根管治療でも7~8割程度の成功率となっており、日本の成功率とは大きな差があります。

日本と米国の根管治療比較

日本と米国で根管治療の成功率に大きな差の開きがあるのには、明確な理由があります。「ラバーダム」の使用や、「ニッケルチタンファイル」の使用、「マイクロスコープ」の使用、「治療時間」、「歯科材料」など、全てにおいて違いがあります。日本の保健診療では、治療方法や材料、治療にかけられる時間などに制限や限りがあるため、致し方ない部分もありますが、当院では自由診療によって、米国レベルの根管治療を提供可能です。

  日本の根管治療
(保険診療)
米国の根管治療
(自由診療)
ラバーダム 基本的に無し 必ず使用
ファイル ステンレス製 ニッケルチタン製
マイクロスコープ 基本的に無し 使用が義務付けられている
治療時間 15分/1回 × 4~8回程度 60~90分 × 1~3回
歯科材料 ゴム MTAセメント

当院の精密根管治療

当院では自由診療によって、米国レベルでの根管治療を提供し、できるだけ再発を抑制するために、様々な取り組みを行っています。

マイクロスコープ(拡大視野下での治療)

歯の内部の根管は、非常に細かく、まるで木の根のように複雑な形態になっていたりするため、全ての感染部分や歯髄を取り除くことは熟練の歯科医師でも非常に困難な治療となります。根管治療を肉眼で行おうとしても、見えない微細な部分はどうしても「経験」や「勘」に頼りきるしかなくなってしまいます。しかし「マイクロスコープ(実体顕微鏡)」を使用することで、24倍など大きく拡大して、しっかりと「見ながら」治療することが可能になります。このことが、取り残しを極限まで防ぎ、再治療のリスクを抑制することにつながります。実際、米国の根管治療専門医はマイクロスコープの使用が義務付けられています。

ラバーダム防湿(口腔内との隔離)

根管治療失敗の原因として、治療中に既に唾液を通して根管に細菌が入り込むことがあります。どんなに頑張って根管内をきれいにしようとしても、治療している最中に唾液が入ってきては、治療中も新たに感染し続けていることになってしまいます。そのうえで封鎖しても意味がありません。再発してしまうリスクが高くなります。つまり、根管治療では、口腔内と治療する歯を完全に隔離して、無菌状態にできるかが成功のカギとなっています。当院では、「ラバーダム防湿」を行っています。ゴム製のシートで、治療部位への唾液などの侵入を防ぎ、完全に隔離します。ラバーダム防湿では、無菌状態での治療だけだなく、薬剤がお口の中に侵入することも防ぎ、殺菌力の強い薬剤を使用することができます。保険診療ではラバーダムを使用しないことから再感染することが再発の要因となっている可能性が考えられます。

ニッケルチタンファイル

根管治療では、歯髄や感染部分の除去に「ファイル」と呼ばれる専用の器具を使用します。多くの歯科医院では「ステンレスファイル」を使用していますが、柔軟性に欠けるため、根管の中で折れたり、根管を突き破ってしまったりすることも少なくありません。

当院の精密根管治療では、柔軟性が良く、根管の曲がりくねりに沿って曲がる「ニッケルチタンファイル」を使用しています。

エンドアクチベーター

根管拡大形成をしても、根管壁の35%以上はファイルが触れることができず、デブリやバイオフィルムが残留してしまいます。エンド治療(根管治療)を長期的な成功に導くためには、十分な根管洗浄が不可欠です。洗浄液を浸すだけの「静的」な洗浄では十分とはいえません。

洗浄剤を振動・攪拌(かくはん)させる「動的」洗浄によって、象牙細管がより開口した表面となり、側枝や副根管の充填の封鎖性を高めます。根管洗浄には様々なプロトコールがありますが、エンドアクチベーターの使用は歯内療法の結果を左右する重要な工程といえます。当院ではこの「エンドアクチベーター」を導入しています。

一般的な処置の場合の再現動画

エンドアクチベーターの場合

MTAセメント

MTAセメントは根管をきれいにした後で、再発予防のための密封材として使用します。従来の保険の根管治療ではこの密封剤としてゴムが充填されています。

しかし、根管内の微細な穴や、根の尖端の破壊などがある場合には適していません。その点、MTAセメントは封鎖性・生体親和性に優れた充填材です。

歯科用CT

当院ではレントゲン撮影では診断が難しい、複雑な形態の根管の状態を把握するために歯科用CTを使用します。

見えない部分を立体的に把握することができる歯科用CTでの検査は極めて有用です。 

経験豊富な精密根管治療の得意なドクターによる治療

西新宿・都庁前の歯医者『ラ・トゥール新宿歯科』では、経験豊富な精密根管治療の得意なドクターによる治療も受けられる体制となっています。当院では、精密根管治療に特化した経験豊富なドクターの治療が可能となっており、専門的な治療を提供しています。根管治療は歯の内部にある神経や血管(歯髄)に問題が発生した際に行われる重要な治療であり、正確さと細心の注意が求められます。経験豊富なドクターが担当することで、患者さんに安心して治療を受けていただける環境を整えています。

経験と技術の重要性

精密根管治療は、非常に小さな部分を扱う繊細な手術であり、高度な技術と豊富な経験が必要です。当院のドクターは、数多くの根管治療を手掛けており、その経験に基づく専門知識と技術を駆使して治療を行います。特に、複雑な根管構造や感染の広がりが進んでいるケースなど、一般的な治療では難しい状況にも対応することが可能です。

最新の技術と設備

当院では、最新の医療技術と設備を用いて精密な診断と治療を行っています。高解像度のデジタルX線やCTスキャンを使用して、歯の内部構造を詳細に把握し、最適な治療計画を立てることができます。また、マイクロスコープを用いることで、治療部位を拡大視野で確認しながら、より精密な処置を行います。これにより、治療の成功率が向上し、再発リスクの低減につながります。

患者さんへの丁寧な説明とサポート

治療を受ける患者さんにとって、不安や疑問を解消することは非常に重要です。当院のドクターは、治療前に患者さんに対して丁寧な説明を行い、治療の内容や予想される結果についてしっかりと理解していただくことを心がけています。さらに、治療後のケアやフォローアップも充実しており、患者さんが安心して治療を受けられるようサポートいたします。

患者さん一人ひとりに合わせた治療

精密根管治療は、患者さん一人ひとりの症状や口腔内の状態に合わせてオーダーメイドで行う必要があります。当院のドクターは、患者さんの個別のニーズや希望に耳を傾け、最適な治療法を提案いたします。長年の経験に基づく診療はもちろんのこと、常に最新の知識を学び続ける姿勢を持つことで、質の高い医療サービスを提供しています。

歯科医師のご紹介(精密根管治療)

Profile

Biography

  • 日本歯科大学卒業

Belong 

  • 歯周病学会
  • 歯内療法学会
  • 審美歯科学会
  • 矯正歯科協会